2006年02月10日

抗うつ剤で自殺する?

 SSRI はもちろん、殆どの抗うつ剤の副作用で自殺する?自殺するようなうつ状態を治す薬で?をいをい!
 共同通信によると、こんなふう。

===================
抗うつ薬の注意書を改訂 「自殺の恐れ」初の明記

 欧米で「ハッピードラッグ」と呼ばれ乱用される一方で、服用が自殺を促す恐れが指摘されている抗うつ薬について、厚生労働省が製薬会社に対して初めて、自殺する危険性を明記するよう「使用上の注意」の改訂を指示していたことが9日、分かった。
 対象となる抗うつ薬は12種類。特に子供の自殺衝動を引き起こすとされる「選択的セロトニン再吸収阻害剤(SSRI)」と呼ばれる一群だけでなく、医師が処方するほとんどすべての抗うつ薬が含まれている。
 米食品医薬品局(FDA)は2004年10月、抗うつ薬の警告表示を米国内の製薬会社に指示していた。
(共同通信)-2月9日8時0分更新)
===================

 さすがにあせって(^^;)、厚生労働省のホムペに行ってみた。

===================
報道発表資料 トピックス
平成18年2月9日

(照会先)
医薬食品局安全対策課
 課長  中垣俊郎
 担当  鬼山(2753)

「抗うつ薬の自殺の恐れ」に関する報道について

 本日、「抗うつ薬の自殺の恐れ」に関し一部報道されていますが、本件について、次のとおり事実関係をお知らせします。

1.  抗うつ薬については、その使用上の注意に自殺企図の恐れがある旨従来より記載されていたが、本年1月13日、自殺企図等に関する記載整備等を図ることとし、使用上の注意の改訂を関係業界に指示したところである。


2.  併せて、同日付で、都道府県、医療関係団体等に文書を発出するとともに、医薬品医療機器総合機構のホームページにも公開したところである。
===================

 どうやら、そういうことは前から判ってたんだけど、書き直してみたんだよね、ということらしい。なにか新しくわかったとか、やばいことを隠し立てしていたわけじゃないらしい。

 それにしても、これまで聞かされていた副作用は、のどの渇き、吐き気、ベンピ、ほてりやのぼせ、うつ状態(^O^;)…とかだったよね。飲んだら自殺するかも、ていう副作用、聞いてたら絶対覚えていると思うな。

 SSRI と同じ系列でそれ以降のものは、不安だとか元気だとかの情報を伝える物質の量をコントロールするもので、「そもそも、適度な量を分泌するように治して行く」というものじゃない。つまり、お薬で立ち直っている間に、患者本人が感情のコントロールを思い出して、自分で治さなきゃならない。そして、そういうわけだから、しっかり立て直しが済んでないのに止めると、どわっとウツがやってくる、てぇ仕掛けになってる。

 だから、急性、というか、短期間でばっと来て比較的早くなおる類のウツであっても、その後最低半年程度の予防投薬をする。

 そういうことを承知して、服薬指導どおりに飲めば、だんだんに患者はウツを治せる、と思っている。で、ウツを直すことの社会的要請のひとつは、自殺予防だ。ウツ罹患者の自殺率は、ちょっとした脳梗塞なんかよりはよっぽど高いので。

 だからねー、厚生労働省のひとも、できたらこうなった以上、
・自殺防止という観点からも服用する抗うつ財で、副作用で自殺企図がある、というのなら、そのメカニズムとか例とか、わかりやすく書いておいてほしいなぁ。
・今回「自殺企図」の部分を書き直した理由、知りたいなぁ。

 だれか厚生労働省にお知り合いはいらっしゃいませんか(^O^;)


Posted by utsu at 09:53│Comments(4)TrackBack(1)▼ウツなコラム▼

この記事へのトラックバックURL

http://ch02640.kitaguni.tv/t230919
この記事へのトラックバック
 突発性難聴は、国が研究・調査の対象に指定した121の特定疾患の一つ。要するに、...
突発性難聴は難病です【突発性難聴 治療と症状】at 2007年01月15日 20:51
この記事へのコメント
こちらで産業カウンセラーの勉強をなさっているある先生と毎週顔を合わせる機会に恵まれ,そこで聞いたんですがね.

パキシルはヤバい,という警鐘は本当に出ているようです.逆に悪くなっても治癒する方向には向かわないのでは,と.

その方もそのことを知ってショックだったようです.

で,何よりマズいのは.
現在の精神科では,パキシルをごくあっさり出してしまう,と.
で,本来パキシルが必要ない人にとっては毒を出されているのとなんら変わりないんだ,と.

で,実際の話をいろいろと聞きましたが,生々しいのでここではパスします.

この,「パキシルが本当は役に立ってないのでは」ということのもっと詳細な話は本になってます.学術的見地からかなり真面目に書かれたもの.確か4500円くらいのハードカバー.表紙黒かった気が.
(持ってきてたのを見せてもらったんです)

肝心のタイトルが思い出せませんが・・・(^^;
Posted by ゲスト at 2006年02月10日 11:39
濱野さんども(^^)

 パキシルが現実には強い依存をひきおこすこと、それがなんと、「ちゃんとすばやく効く」からだということは、ときおり聞きます。意思のチカラを強くもってお医者様のいうことを聞いていれば問題はないはずだけれど、その意思のチカラが疲れて弱くなっているのが患者だからねぇ。

 かつてアルコール依存症を治していた施設に、今はパキシル依存のひとが入っているという話も聞いたことがある。もちろん裏市場や闇輸入も存在しています。

 というのも、パキシルはほかのSSRIやSNRIとは違う基序のものらしく、特に朝の具合の悪さに効く(もともと体内に長く残るタイプなので寝る前に飲んでも朝はばっちり効いている)とか、効果が出るのが比較的早い、他のものよりも吐き気が少ない(人もいる)、とかいうものらしいです。

 その「朝起きられる」という部分だけを使うために、うつ症状がはっきり認められなくても、うつと偽って処方されるケースがあるそうです。けれどそういう場合、もともとうつがあって、それが改善してよくなるわけではないので、飲まなければだめ、ということになってしまう。機能としては覚せい剤といっしょ、という結果ですよね。それが問題になるそうです。ブラックマーケットで扱われるのはそういう理由です。

 ただ、SSRIやSNRIは三環系に比べて種類が多くないので、いくつか試してみてパキじゃないとだめ、という人もいるし、正しく処方されるひとの大半はパキでうまくいっているのではないでしょうか。実際に困っているひともいて公費も使われているのだから、本当にまずいなら禁止になるはずですよね。あるいは、これまでパキでないとだめだったケースに適用できる新薬がでたら、差し替えられるかもしれない。

 あれから考えたんですが、自殺企図のある人に処方するときに注意、というのは、うつ状態からの自殺が、病状がややよくなったときに起こりやすい、ということに起因しているからだと思います。

 というのも、三環系とかですと、副作用は速攻で出るけれど、効果のほうは半月以上がまんしなくてはならないし、すぐ効くといわれている他のSSRIは、効果が出たとしても飲み始めの激しい副作用でそれどころじゃなく、少しよくなるころにはえてして、へとへと(^^;)になり、こんなの飲んでるとウツになっちゃうよ!ていうような状況なんだよね。

 それが副作用も比較的軽く、短期で病状がよくなる「抗うつ剤」だと、まだ体力があるうちにいったん少し好転し、そこで自殺に走ることがありえると思うのです。つまりふつうなら、山を通り越して治りかけ、の時期にくるリスクが投薬直後からある、という意味です。

 このあたりが、処方に注意、ということになるのかなと思ってます。
Posted by utsu at 2006年02月10日 23:07
うつと自殺企図については、よく言われていることだけれども、他の精神疾患だって、ガンのような病気だって、そもそも「思いもかけない病気になってしまった」というだけで、充分に「うつ状態」を引き起こしてしまいかねないですよねぇ。

ある高齢者は、難聴がひどくなったために、家族の会話に入ってゆけず、孤独感が強まり、それがうつを引き起こしていたし・・・。
統合失調症の人でも、自殺する人はけっこういますし。

だから、うつ病じゃなくても、うつっぽい気持ちが、自殺企図をもたらすのは分かるんだけど。
「もう生きるのイイや」って気持ちになってしまうもんね。
ある意味、自然な感情であり、反応だという気がします。

でも、それが、薬で引き起こされるっていうのは、なかなか受け入れ難いものではあるなぁ。

utsuさんの説明は、よく分かります。
好転した途端に自殺しちゃう人が多い→薬で好転した場合も、同様。
っていうのは、説得力があるなぁ・・・と。

私も抗ウツ剤を飲むようになって、だいぶ経つし、パキシルも2年以上飲んでいたし、他の医者に聞いた時も「パキシルが効いているのではないか」と言われ・・・誰もパキシルは怖い薬だなんて言わなかった。
抗ウツ剤やパキシルの副作用のところにも、「自殺企図」なんて書いていなかったよぅ。
先生から注意されたこともないし。
なんか、ちょっとビックリですね。

パキシルは離脱症状が怖いって、しみじみ思ったくらいで。
あと、パキシルを飲むようになってから、頭鳴りが始まったりしたけれど。ただ、それがパキシルのせいかどうかは分からないし、どの程度、自分が依存しちゃっていた(る?)のかは、自覚ないですねぇ。

でもって、いくら注意書きに書かれても、抗ウツ剤を飲むしか治療の手立てがないのだとしたら、自殺しちゃうかも・・・ってことを覚悟して飲めってことなんだろうか?

少なくとも、うつ病による自殺者より、薬が引き起こす自殺者の方が少ないってことではあるはずだよね?

娘に言わせると、「そんなの盾と矛じゃん!!」ってことですが、私もそう思うなぁ。
なんか、病気と医療の間には、不思議な現象があるものだ・・・。

すいません、毎度支離滅裂で・・・(+_+)
Posted by 吟遊詩人 at 2006年02月11日 00:56
 薬は症状を変化させて、たいがいは軽くするけれど、ときには副作用のおかげで余計ウツが入ったり(^^;)…てのは冗談としても。

 パキはワタシが最初にお医者様にSSRIの処方をお願いしたとき(今の主治医から別の先生に切り替え、かつさらに別のところにセカンドオピニオンを取りに行って考えて決めた)、まだ認可されてなかったと思う。

 ワタシはもう重篤な状態とかではなかったし、喉の渇きやベンピやだるさや、、副作用兼自律神経失調症状のデパートになっていたことを除けば、三環系抗うつ剤と安定剤の処方が安定していたので、お医者様はかなりいやがりました。

 でもそこでワタシが踏ん張ったのは、SSRIが不安発作に有効だというデータを読んだからだった。当時、ただでさえ身づくろいとかがおろそかになる状況で、通勤電車の中でパニックを起こすことがあったの。過呼吸とかではないけれど、体臭恐怖とか大勢の人がいる恐怖とかで、脂汗が出て真っ青になる、みたいな。

 お医者様は副作用であきらめてくれればと思ったらしく、当時承認されてたSSRIと、それのお供(それまでの安定剤は組み合わせが不可だったそうで)のまるで効かない安定剤だけを下さった。
 それを飲んで数時間後に偶然、セカンドオピニオンをとりにいった先生のところに報告に行き、その先生は心配して吐き気止めをくださった。では失礼します、と言って帰宅途中で昼飯を食いだしたとたんに…あの吐き気って半端じゃなかった!三環系を数日断薬した挙句だったこともあり、何もしてなくても目じりから涙出そうな。吐き気止めがなかったら、そのあとの1週間、どうなってただろう!

 その後、はっきりパニックや不安障害の効用を書いてあるSNRIが出たので、それもこちらから申し出て、今の処方になりました。

 パキのことはあとで聞いて、朝が苦手なワタシは随分調べたけれど、まるで三環系以前のようにだんだんと量が増えるひとがいる、とか、SSRIの類が断薬すると再発率が高いこと(つまり、麻薬とか覚せい剤といっしょかも)を考えて、パキは申し出ないでいました。<幸い副作用について今はあまり苦労していないので、薬を変える必要がない。

 今ならばヒッキーと言われるこどもたちが、それでも試験でどうしても起きなくちゃ、とかいうときにお医者様がパキを処方し、あまりに劇的に効いてしまうものだから、止められなくなり、お医者様に怒鳴ったり暴力をふるって処方箋を書かせるようになった、とかそういう事例を聞いた。これはおたがい不幸だよな。

 パキが処方されるのはやっぱ、他のもっと緩やかなお薬へつなげていくためだとワタシは理解するんだけどね。
Posted by utsu at 2006年02月11日 01:32
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい